アクリル板とガラスの比較、特徴について徹底解説!
アクリル板とガラスの比較、特徴について徹底解説!
アクリル板とガラスの見た目の違いについて
アクリル板とガラスの見た目はよく似ています。特に 「ガラス色のアクリル板」はガラスと見分けがつかない程そっくりです。
どちらも 透明度が高く、その向こう側を見るのに適しています。
加工性の高さからオーダーカットしたアクリル板がネット通販で簡単に入手できるようになったため、
住居内で使われている ガラスを軽量で割れにくいアクリル板に交換する需要が高まっています。
地震で落下して割れそうなガラス、子供がぶつかって割ってしまいそうなガラスを予防のために、アクリル板へ交換されるケースが増えています。 また、割れてしまったガラスと同じものを揃えるのは難しいため、アクリル板のオーダーカットを利用されるお客様が多くいらっしゃいます。
アクリル板とガラスの重さについて
異なる物質の重量を比較する際には比重という数値が良く使われます。「温度4℃の1立方センチメートルの水」の比重を1.0としてこれを標準物質としています。
アクリルの比重は1.19です。それに対してガラスの比重は2.5です。
水の比重は1.0ですからアクリルは水の1.19倍重く、ガラスは2.5倍重いことになります。
例えば3mm厚×1000mm×1000mmの板の場合、アクリル板の重量は3.57kg、ガラスは7.5㎏となります。
同じ体積の場合、ガラスはアクリル板の約2倍の重さになります。
見た目は似ているのにこれだけの重量差がありますので、
使用場所によってどちらが適しているのか検討することをおすすめいたします。
アクリル板とガラスの強度について
一般住居で使用されている ガラスは強い衝撃を受けた場合に割れて破片が飛び散ることがあります。大地震の時に屋外へ非難する経路にガラスの破片が散らばっていた場合、暗闇の中で怪我をして避難が困難になり生命を左右する危険性さえあります。
アクリル板とガラスの耐衝撃性を比較した場合、
アクリル板はガラスの10倍以上の強度があると言われています。
様々な理由がありますが、 水族館の水槽にアクリル板が使われている最大の理由は破損しにくいからです。
耐衝撃性に優れるアクリル板ですが、万が一破損したとしてもガラスのように破片が飛び散るようなことはありませんのでケガのリスクを軽減でき、 ケガの防止にはアクリル板をおすすめいたします。
そのような理由から 保育園や高齢者施設で既存のガラスをアクリル板に交換するケースが増えています。
耐衝撃性の高いアクリル板ですが表面硬度はガラスに劣ります。
アクリルの鉛筆硬度は2H程度ですので、2Hの鉛筆で表面を強くこすると傷がつくということです。
人間の爪が2H程度の固さですから強く引っ掻くと傷がつきます。
アクリル板は面の衝撃には大変強いのですが、表面は傷が付きやすい事が特徴のため、
DIY等、アクリル板をご自身で加工される際にはお気をつけください。
アクリル板とガラスの耐熱温度は
アクリル板の耐熱温度は80°Cです。アクリル板は80℃を超えると軟化しますので高温になる環境での使用には適しておりません。
実際にアクリル板に熱湯をかけますと反りが発生します。
また アクリル板は可燃性で燃えやすいため火の近くでの使用には十分注意をしてください。
意外に思われるかもしれませんがその 燃焼性は木材と同等です。
一方、ガラスの耐熱温度は380°Cです。
高温での用途には耐熱温度が高く不燃材のガラスが適しております。
ホットプレートのような調理器具のガラスパーツが破損したためアクリルで代用したいというお問合せを頂きますが上記の理由からアクリル板は適しておりません。
アクリル板とガラスのまとめ、メリット・デメリットについて
今回はアクリル板とガラスの特徴を比較してきました。アクリル板は透明度が高い、加工性が高い、重量が軽い、割れにくいなどのメリットがありますが、
キズが付きやすい、熱に弱いといったデメリットもあります。
一方ガラスは透明度が高い、キズが付きにくい、熱に強いといったメリットがありますが、
加工しにくい、重量が重い、割れやすいなどがデメリットになります。
見た目は似ていますがその特性は大きく異なりますので、それぞれの特徴を生かした使用方法を選択してください。