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アクリル板の長所と短所は?

アクリル板の長所と短所は?

1.アクリル板の長所と短所

アクリル板とヒロミさん アクリル板はアクリル樹脂で作られた「プラスチックの女王」と呼ばれる優れた特性を持つ素材です。

アクリル板の長所として、透明度が高く、軽量で衝撃に強く、屋外でも使用できる耐候性を持ち、加工しやすいなどがあります。一方で傷つきやすく、熱に強くない、燃えやすいといった短所もあります。 アクリル板は建築、インテリア、ディスプレイ、広告、医療、自動車、電子機器など幅広い分野で活用されていますが、その加工のしやすさからDIYにも使用されています。

ここからはアクリル板の長所となる特徴、短所となる特徴について詳しく解説します。これを読めばアクリル板の長所と短所についてより詳しく、一度で知ることができる内容になっています。ぜひ最後までご覧ください。
※アクリル樹脂については こちら

2.アクリル板の長所

■アクリル板の長所①
「ガラスを超える透明性」

アクリル板は透明度が非常に高い素材です。 可視光線透過率は92%と、ガラスの90%を上回る高い透明性を誇ります。その高い透明性を活かし、水族館の大型水槽から店舗ディスプレイ他、医療分野まで幅広く使用されています。ガラスを超えるアクリル板の透明性は、アクリル板の大きな魅力の一つと言えます。
※可視光線とは、電磁波のうち人に見える波長のもの。いわゆる光のこと。

■アクリル板の長所②
「ガラスの半分の重さの軽量性」

アクリル板はガラスの約半分の重さしかなく、非常に軽量な素材です。アクリル板とガラスのように異なる物質の重量を比較する際には比重という数値が良く使われます。

「温度4℃の1立方センチメートルの水」の比重を1.0としてこれを標準物質としています。アクリルの比重は1.19です。それに対してガラスの比重は2.5です。水の比重は1.0ですからアクリルは水の1.19倍重く、ガラスは2.5倍重いことになります。

例えば3mm厚×1000mm×1000mmの板の場合、アクリル板の重量は3.57kg、ガラスは7.5㎏となります。 同じ体積の場合、アクリル板はガラスの約半分の重さになります。

アクリル板はガラスの約半分の重量のため、高所などのさまざまなところに設置できるのも長所の一つです。 アクリル板の軽量性は運搬や設置の際の負担を軽減することができ、建築資材としての活用や、特にガラスの代用品として昨今注目を集めています。
※ガラスからアクリル板へ交換をおすすめする理由の記事は こちら

■アクリル板の長所③
「割れにくい強度、耐久性」

アクリル板は高い強度を誇る素材です。 ガラスの10倍以上の強度があると言われており、割れにくく、万が一破損した場合でも割れた破片が飛び散らないため、安全性に優れています。10~20年程度の耐用年数を持ち、高い水圧にも耐えられる耐久性と優れた耐衝撃性を兼ね備えていることから水族館の巨大水槽などにも使用されています。

アクリル板の高い強度と耐久性は、機械部品や透明な保護カバーなど、安全性の高い製品の素材としての活用や耐久性が求められる場面で活用されています。
※アクリル板の強度・耐衝撃性については こちら
※アクリル板の耐久性を活かした室内窓の用途は こちら

■アクリル板の長所④
「屋外でも長期間耐えうる耐候性」

アクリル板は紫外線にさらされても劣化や変色しづらい高い耐候性を持ち、屋外での長期使用に適した素材です。アクリル板の持つ高い耐候性は、屋外など外部からの影響が激しい環境(太陽光や風雨・雪などの気象条件)で使用される場面でその機能を発揮します。

アクリル板は高い耐候性を活かし航空機の窓や車のランプカバーなど、厳しい条件下で信頼性が求められる分野での活用や、屋外で使用する看板や建築材料に使用されています。
※アクリル板の耐候性については こちら
※アクリル板の耐候性を活かした看板の用途は こちら

■アクリル板の長所⑤
「優れた加工性」

アクリル板は切削、曲げ、接着、熱成形など多様な加工が可能な素材です。アクリル板の優れた加工性は複雑な形状の製品を生み出すのに適しており、その汎用性の高さからDIYにも広く利用されています。

アクリル板の加工性は、特殊な形状のディスプレイパネルや複雑な形状を持つ医療機器の部品など、さまざまな産業で設計の自由度を高め、製品の多様性を生み出しています。
※アクリル板の穴あけ加工の種類についての記事は こちら
※アクリル板の加工性を活かしたゲームコントローラー(アケコン)の用途は こちら

3.アクリル板の短所

■アクリル板の短所①
「傷がつきやすい」

アクリル板は高い加工性を持つ素材ですが、加工しやすいことからわかるように傷つきやすいという特徴があります。 硬度の低い素材ではありませんが、鋭利な物や粗い素材との接触によって傷がつきやすいため、アクリル板を扱う際は十分な注意が必要です。

アクリルの表面硬度は2H程度(鉛筆硬度)になり、2H以上の硬いもので強く引っ掻くと傷がつきます。人間の爪は2H程度の固さですから爪で強く引っ掻くと傷がつくということです。アクリル板とよく比較されるポリカーボネートの表面硬度は2Bです。表面硬度においてはアクリル板の方が強度があることが分かります。

■アクリル板の短所②
「熱に強くない」

アクリル板は高温に弱く、長時間の高温環境や急激な温度変化で歪みなどの変形や変色の可能性があります。アクリル板は熱に強くないため、高温環境での使用には注意が必要です。

アクリル板の使用温度は-40℃〜+80℃ですが、 温度変化による伸び縮みが起こるため、温度変化が著しい場所への設置は推奨できません。特に内照式看板は照明ランプが熱源となり冬場の温度差は非常に大きくなる可能性があります。

アクリル板の線膨張係数は1℃あたり7×(10の-5乗)です。仮に点灯前と点灯中で30℃の温度差があるとした場合「30×0.00007=0.21%」となり、1m(1000mm)あたり2.1mmも伸縮するという計算になります。 内照式看板へ取り付けの際には十分なクリアランスをみることが必要です。
※アクリル板の耐熱温度については こちら

■アクリル板の短所③
「燃えやすい」

アクリル板は木材とほぼ同程度の燃焼性を持ち、燃えやすいという特徴があります。 燃焼速度は遅く、引火性はありませんが炎や高温源には近づけないように充分ご注意ください。

着火温度は400℃で一般の消火方法で消火できます。また、アクリル板が発火した際の燃焼ガスは有毒な一酸化炭素を含みますので煙を吸わないようにしてください。これらの特徴から、アクリル板を使用する際は適切な設置場所の選定が重要です。

4.アクリル樹脂は多くの分野で活用されている素材

いかがでしたでしょうか。アクリル板の長所や短所となる特徴は、アクリル板を使った製作や加工をするうえで非常に重要なポイントになります。また、アクリル板の長所となるさまざま特徴は多くの分野で活用される理由の一つでもあります。

以下にアクリル板の元となるアクリル樹脂を使用する分野と活用例をまとめましたので参照ください。

アクリル樹脂を使用する分野と活用例
分野 活用例
建築 商業施設の外観デザインパネル、建物の外部デザインに使われる透明なパネル、屋内の仕切りや手摺り
インテリア ホテルやレストランのインテリアパネル、照明器具のカバー
サイン・ディスプレイ 屋外看板、空港や駅の案内サインボード、店舗用ディスプレイ
医療 検査装置の窓、高透明な器具の部品
自動車 ヘッドランプ・テールランプのカバー、ダッシュボードのパネル、ドアバイザー
電子機器 液晶ディスプレイの導光板、携帯電話の表示窓、ATMや自動販売機のディスプレイ
航空機 航空機の窓、風防(ウインドシールド)、キャノピー
鉄道 鉄道設備のスイッチカバー、駅の案内板、車内の透明な仕切りや表示板

5.アクリルオンラインでアクリル板の加工・DIYをしてみよう!

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