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アクリル板はどんな素材?

アクリル板はどんな素材?

1.アクリル板の素材とは

アクリル板とヒロミさん アクリル板は何からできているのか、その素材について詳しく解説します。

アクリル板はアクリルという合成樹脂で作られた板です。アクリル樹脂とも呼ばれる合成樹脂から作られた透明な板状の素材をアクリル板と言います。

そもそもアクリルとはプラスチック素材の仲間です。「メタクリル酸エステル」または「アクリル酸エステル」と呼ばれる有機化合物の分子が重合して生成する化合物になります。石油由来の高分子物質である合成樹脂の一種です。

このように一般的には石油から作られており、根元としては「アクリル」は「石油」からできているものになります。
※アクリル樹脂についての記事は こちら

2.アクリル板の製造方法

アクリル板はどのように製造しているのでしょうか。 アクリル板は「押出板」と「キャスト板」のおおまかに2種類に分類され、それぞれ製造方法が異なります。 製造方法の違いにおける「押出板」と「キャスト板」の比較表も記載していますので合わせて参照ください。

■押出板 【押出製法】製造工程図
押出製法 製造工程図
製造工程の時に溶かして粘土状にしたアクリル成形材料(アクリル樹脂)を、ローラーで押し出して作る「押出製法(おしだしせいほう)」によって作られた製造方法です。イメージとしては、押出製法はパスタの生地をローラーでグイグイ伸ばすようなイメージです。

■キャスト板 【キャスト製法】製造工程図
キャスト製法 製造工程図
製造工程の時に上下に2枚のガラス板を重ね合わせ、その間にアクリル原材料を流し込んで硬化させて作られた製造方法です。イメージとしては、キャスト製法はチョコレートを型に入れて固めて作るようなイメージです。


アクリル板 押出板とキャスト板の比較表
押出板 【押出製法】 キャスト板 【キャスト製法】
硬度 低い 高い
熱影響 出やすい(反りやすい) 出にくい(反りにくい)
溶剤耐性 低い(ヒビが入りやすい) 高い(ヒビが入りにくい)
接着強度 強い(溶けやすい) 弱い(溶けにくい)
板厚精度 高い(公差が小さい) 低い(公差が大きい)
凝固時間 短い(大量生産向き) 長い
価格 安い 高い
メリット ・溶剤接着に対応しやすい
・カット加工、穴あけ加工、切欠き加工に向いている
・板の厚みが一定で板厚の精度が高い
・色の種類が多い
・押出板より硬度が高くその為反りが出にくい
・溶剤や薬剤でクラック(細かいひび割れ)が入りにくい
デメリット ・キャスト板より硬度が低く、その為反りやすい
・溶剤や薬剤でクラック(細かいひび割れ)が入りやすい
・押出板より溶剤に溶けにくい為、接着加工に時間が掛かり強度も低い
・押出板に比べ価格が高い


3.アクリル板の性質とは

アクリル板はプラスチック素材の中でも優れた素材です。アクリル板が持つ性質・強みには以下の5つポイントが挙げられます。

■硬度
表面硬度は2H程度で、表面処理を施すとより硬度を高くする事ができる。
※表面硬度「2H」とは、素材の硬さを「引っかき硬度試験(鉛筆法)」を用いて測定した値です。どの硬さの鉛筆で検体表面に傷がつくかを調べる方法です。鉛筆の芯の硬さには柔らかい順に6B・5B・4B・3B・2B・B・HB・F・H・2H・3H・4H・5H・6Hの14段階があります。プラスチック材料の鉛筆硬度はHB以下が多く、硬度が高いアクリル板は2H程度となります。
※アクリル板の強度や表面硬度についての記事は こちら

■透明度
可視光線透過率は約92%で透明プラスチックの中で最も透明度が高い。
※アクリル板の透明度についての記事は こちら

■加工性
加工が容易で切削、曲げ、接着、熱成形など多くの加工方法が利用できる。
※アクリル板の切断端面の仕上げの種類や加工の種類についての記事は こちら
※アクリル板の穴あけ加工の種類についての記事は こちら

■軽量性
ガラスよりも軽く、持ち運びが簡単。
※アクリル板の重さについての記事は こちら

■耐候性
太陽光や雨風などの環境条件に強く、変色や劣化がしにくい。
耐候性の他、耐衝撃性にも優れている為、屋内だけでなく、看板や建築など野外でもよく使用され幅広い分野で活用されています。
※アクリル板の耐候性についての記事は こちら

4.アクリル板の活用例について

アクリル板の良さは分かるけれど、実際に「どのような場面でどの様に利用すればいいの?」と悩む方も多いのではないでしょうか。

そこで初心者の方にもおすすめの事例をご紹介します。アクリルオンラインで加工・製作された、お客様のアイデアや工夫溢れる事例はどれも素晴らしいものばかりです。ぜひ参考にしてみてください。

■アクリル板の製作事例
「展示用 自作トレーカバー」

アクリル板で製作した展示用 自作トレーカバー
お客様からのレビュー
展示イベント用にトレーを自作しましたがホコリ避けになるようなカバーで良いサイズの気に入るものがなかなか見つけられなかったのですが、こちらでアクリル板を注文させて頂き大正解でした!

事前にサイトで好きなサイズ、厚み加工オプションなどを入力すると自動で見積もりが出て、予算との比較検討が、煩わしい手続き不要で簡単にできたのも非常に助かりました。

やすりがけも、透明度も文句無しに大満足です!また、注文したアクリル板サイズぴったりにダンボールをカットしての梱包に感心しました。梱包が丁寧だったのはもちろん、発送もとても早く、無事に展示先に作品を発送できました。

またなにか入り用があれば注文させて頂きたいと思います。ありがとうございました!
※お客様のレビュー・図面ページは こちら

アクリルオンラインからのコメント
一般的に商品展示用のショーケースには大きく分けてガラス製、アクリル製の2種類があります。

ガラスには透明度が高く、キズがつきにくく、熱に強いといったメリットがありますが、重く、割れやすいといったデメリットがあります。一方、アクリル板には透明度が高く、軽く、割れにくいといったメリットがありますが、キズがつきやすく、熱に弱いといったデメリットがあります。

展示会で作品を陳列するためのショーケースは、常設店舗のそれとは異なり、会場間の移動を余儀なくされるため、移動に耐えられるだけの強度、軽量性が必須条件となります。

ガラス製、アクリル製のそれぞれにメリット・デメリットがありますが、展示会用のショーケースにはアクリル製が適していると言えます。 特にショーケースのカバー(蓋)には透明度はもとより、頻繁に開閉をするために耐久性と軽量性が要求されます。割れにくく、ガラスの約半分の重量であるアクリル板が最適です。

アクリル板(押出)オーダーカットには「 UVカットクリアー(UV40)」という紫外線カットに特化したアクリル板もご用意しています。全光線透過率92%以上と「 アクリル板 透明(P)」と同程度の透明度のため、作品をクリアに見せることができます。

美術館、博物館で採用されている美術品を保護することに適したアクリル板ですのでショーケース内の作品を紫外線から保護することが可能です。 アクリル板(押出)オーダーカットアクリル板 透明(P)」と合わせて「 UVカットクリアー(UV40)」をご検討ください。
※アクリル板の透明度についての記事は こちら
※アクリル板の耐久性についての記事は こちら
※アクリル板の軽量性(重さ)についての記事は こちら

5.アクリル板の素材についてまとめ

今回はアクリル板の素材について詳しく解説しました。
アクリル板は丈夫でプラスチックの中で最も透明度が高く、加工も容易な素材です。一方、耐熱性は低く熱に弱い素材です。アクリル板は可燃性で燃えやすいため火の近くでの使用には十分注意しましょう。

素材を選ぶ際や加工をする際には、素材の特徴を知っておくことが大切です。 「何を作りたいか」「どのように使いたいのか」アクリル板の特徴を理解したうえで、適した使用方法を選択してください。

アクリルオンラインを利用すれば、お客様の要望に合わせた加工方法でアクリル板を製作することができます。DIYを検討されている方は、ぜひアクリルオンラインの アクリル板(押出)オーダーカットを利用して、アクリル板の加工・製作をしてみてはいかがでしょうか。
※アクリル板の切断端面の仕上げの種類や加工の種類についての記事は こちら
※アクリル板の穴あけ加工の種類についての記事は こちら

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